こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事ではこんなことに触れています。
- 猫の避妊・去勢手術の必要性
- 猫の避妊・去勢手術の時期や費用、注意点
あなたに質問です。
「猫に避妊・去勢手術をするのは飼い主のエゴでしょうか?」
飼い猫に避妊・去勢手術を受けさせること、
中にはためらっている方もいますよね。
その理由として
「病気というわけじゃないのに、生殖器を切って子供が生めない体にする必要があるの?」
「全身麻酔やら何やらで、猫の体に負担がかかるんじゃないの?」
といったことがあげられるでしょう。
しかし、そんな”疑問”や”リスク”があったとしても、
”飼い主のエゴ”と言われたとしても、
猫に避妊・去勢手術をすることには”大きなメリット”
があるんです。
というわけで今回は
- 飼い猫の避妊・去勢手術はした方がいいの?
- 猫の避妊・去勢手術をする時期とかかる費用は?
- 猫の避妊・去勢手術をするうえで注意しておくこと
について解説をしていきたいと思います。
猫の健康を守るのはあなたです。
どちらを選ぶにしても猫を第一に考えてあげましょう。
飼い猫の避妊・去勢手術はした方がいいの?
飼い猫の避妊・去勢手術についてですが、自分の考えやいろいろと調べた結果に基づくと
「手術をした方が絶対に飼い猫のためになる!」
ということです。
あなたが「ブリーダー」だったり「子猫を生ませてあげたい」
と思っているなら別です。
しかし、今の愛猫とできるだけ長く一緒にいたいというのであれば
”健康な猫を身体的、精神的にもより健康にする”
ために避妊・去勢手術はするべきだと思います。
では、避妊・去勢手術をすることによるメリットというのは何でしょう?
「そこまで言うからにはよほどのメリットがあるんでしょ?」
といった声が聞こえてきそうですが
避妊・去勢手術には
- 発情中の行動がなくなる
- 手術によって防げる病気がある
- 不幸になるかもしれない猫を出さない
といったメリットがあります。
反対にデメリットですが
- 手術や全身麻酔をすることのリスクがある
- 猫によっては太りやすくなってしまう
ということかと思います。
それでは、メリット・デメリットをひとつずつ解説していきましょう。
避妊・去勢手術をするメリット
まずは、メリットから解説していきます。
発情中の行動がなくなる
猫の発情時にはいろんな行動が見られます。
中には、私たち飼い主にとって困ってしまうような行動もあります。
その行動とは
- 聞いたことないような変な声で大きく鳴く
- スプレー行動をする(メス猫でもすることがあります)
- 興奮した状態になり攻撃的になる
といったものです。
聞いたことある方も多いと思いますが、猫が発情すると、
「アオ~ン」といったような”大きな鳴き声”を出します。
これがけっこう大きいので、昔野良猫が多かったときにはいろんな所で
「アオ~ン、アオ~ン」
と合唱のように聞こえていましたね(笑)
次に「スプレー行動」ですが、
オス猫が縄張りを示すために、くっさいオシッコをスプレー状に壁や柱、家具などに吹き付ける行動ですが、
これがホントにくっっさい!
です。
しかも発情時には普段はしないメス猫もスプレー行動をすることもあるそうです。
そしてもうひとつ
興奮した状態になり攻撃的
になります。
外に出るような猫であれば周りのノラ猫とケンカに明け暮れたりもざらにあります。
完全室内飼いの猫でも、家具やぬいぐるみといったものをボロボロにしてしまったり、飼い主に攻撃してきたりすることもあります。
また完全室内飼いの猫の場合、興奮状態から
「脱走」
をしてしまうこともあります。
完全室内飼いの猫が外に脱走してしまうといろんなリスクがあり、また探し出すのもとても大変です。
猫の脱走についてはこちらで解説していますので参考にしてみてください。
避妊・去勢手術をするとこれらの行動が”なくなる、または極端に減る”といったメリットがあります。
ウチで昔飼っていたオス猫も去勢前はケンカに明け暮れて、地域のボス猫にまで昇りつめたようですが、
去勢後は猫が変わったようにおとなしい猫になりましたよ。
手術によって防げる病気がある
避妊・去勢手術をすることによって、
猫がかかる可能性がある病気をいくつか防ぐことができる
ようになります。
その病気とは
オス猫の場合
「精巣がん」「前立腺肥大」「乳腺腫瘍(乳がん)」
メス猫の場合
「卵巣がん」「子宮内膜症」「子宮蓄膿症」「乳腺腫瘍(乳がん)」
といった、主に生殖器関連の病気です。
猫が乳腺腫瘍になった場合、その”ほとんどが悪性腫瘍”なので命に関わる病気と言えます。
しかし、最初の発情期が来るまでに避妊・去勢手術をしておくと
発症のリスクが80%~90%減少する
と言われています。
避妊・去勢手術をすることで、病気になる可能性がある部分を取ってしまうので
生殖器関連の病気にはかからない、またはかかる可能性が極端に減る
といったメリットがあります。
不幸になるかもしれない猫を出さない
完全室内飼いの猫の場合はこのリスクは少ないかもしれませんが、外に出るような猫だと、
他所の猫や野良猫を妊娠させたり、飼い猫が妊娠してしまう
といったこともあるでしょう。
そうなると望まないといっては何ですが、
「予定のなかった子猫が生まれてしまう」
ということになります。
”飼い主さんが責任を持って面倒を見れる”
というのならいいですが、
野良猫などは
- 「病気や事故で命を落としてしまう」
- 「心無い人からの虐待を受ける」
- 「殺処分をされてしまう」
といった”不幸なこと”になってしまう可能性は高いです。
きちんと避妊・去勢手術をしておけばそういった猫を減らすことができ、
心を痛めることもなくなるというメリットがあります。
避妊・去勢手術をするデメリット
次に避妊・去勢手術をするデメリットを解説していきます。
手術や全身麻酔をすることのリスクがある
確かに、
「ケガや病気でもない健康な体にメスを入れて何かあったらどうしよう」
といったことは考えるかもしれません。
中には
手術で縫合した糸が体質的に合わず、手術部分が炎症を起こしてしまった
ということも極まれにあるようです。
しかし、避妊・去勢手術はどこの動物病院でもほぼ毎日のようにされている手術です。
失敗する可能性は”とても低い”と思われます。
また、「全身麻酔」をすることに関しても、避妊・去勢手術自体はすぐにやらなければいけない手術ではないので、
猫の体調を細かく調べて、万全の状態でするようになっています。
少しでもリスクのある場合はそれらを治してから手術をするので、リスクは高くないと思います。
猫のよっては太りやすくなってしまう
「避妊・去勢手術をすると太りやすくなる」
と聞いたことはありませんか?
確かに手術をした後、
- 「ホルモンバランスが崩れる」
- 「発情に向けていたエネルギーが食欲のほうへいってたくさん食べるようになる」
といったことで太りやすくなってしまう猫もいます。
ウチの猫もブクブク太ってしまったことがありました。
少し痩せた後も、余ったお腹の皮がプランプラン揺れていましたし(笑)
しかしそれは、
飼い主さんが気をつけてあげればいいこと
なので、大した問題ではないと思います(太らせてしまった自分の言葉に説得力はないかもしれませんが...)
今では、
「避妊・去勢後用のキャットフード」
など猫を太らせないようにするためのものがいろいろあります。
こちらの記事で「避妊・去勢手術後に太らせないため」について解説しています。
ぜひ参考にしてみてください↓
猫の避妊・去勢手術をする時期とかかる費用は?
避妊・去勢手術をすることの必要性はわかりましたが、肝心の
手術はいつするのがいいのでしょうか?
また、
手術にかかる費用はどのくらいなのでしょうか?
次はこういった、飼い主さん側の問題を解説していきます。
避妊・去勢手術をするのに最適な時期は?
猫は”生後6か月ごろから10か月ごろ”で、
初めての発情
がくるようになります。
なので、避妊・去勢手術の時期としては
「生後6ヶ月から初めての発情がくる前」
に避妊・去勢手術をするのがいちばんいい時期だと言われています。
理由としては
- 生後6ヶ月前に手術をする➡猫の体にかかる負担が大きすぎる
- 発情が来た後に手術をする➡猫によっては性格や行動などに変化がない
といったことがあるからです。
「保護した猫」といった場合、その期間を過ぎてしまっていることもあります。
その場合はいつでもいいですが、
病気のリスクは減らせるのでできるだけ早くするよう
にしましょう。
避妊・去勢手術にかかる費用はどのくらい?
避妊・去勢手術にかかる費用は手術をする動物病院によって違ってきますが、
およそ
「手術前の検査」
4,000円~10,000円くらい
「避妊手術の場合」
- 卵巣のみ摘出
10,000円~30,000円くらい - 卵巣と子宮を摘出
10,000円~40,000円くらい
「去勢手術の場合」
5,000円~10,000円くらい
が一般的となっています。
動物病院によっては、別に
- 「麻酔代」
- 「入院代」
- 「手術後の投薬代」
- 「エリザベスカラー代」
などがかかることもあります。
また、”手術後に抜糸が必要”な場合はその費用も考えておきましょう。
避妊・去勢手術の費用や手術前の検査、手術内容は動物病院によって違うので、
事前にしっかりと獣医師の先生と話をして確認しておくといいです。
また、一部の市区町村では、
避妊・去勢手術の一部を負担してくれる助成金の制度
があるところもあるようです。
多くは、ノラ猫などの場合を対象としているようですが、中には飼い猫の場合も助成金が出るところがあるようです。
もらえるものはもらっておいた方がいいので、自分の住んでいる市区町村に助成金の制度があるかどうか調べてみてもいいと思います。
猫の避妊・去勢手術をするうえで注意しておくこと
避妊・去勢手術がよく行われる手術とはいえ、手術は手術です。
手術の前や後には気をつけておきたいことがいくつかあります。
より安全に手術をするために、飼い主さんのほうでもいろいろと注意しておきましょう。
手術の前日は遅くても深夜12時以降はごはんや水をあげないようにする
手術の前日には、
10時以降、遅くても12時
を過ぎたら、ごはんも水もあげないように、片づけておきましょう。
もちろん当日の朝も何も食べさせてはいけません。
お腹が空いてしまって少しかわいそうな気もしますが、これは重要なことです。
避妊・去勢手術には”全身麻酔”をしてやります。
全身麻酔をすると体中の力が抜けてしまうので、
胃の中に何かが入っていると手術中にそれを吐いてしまうことがあります。
その吐いたものが気管や肺などに入ってしまうと、
「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」
を起こしたり、最悪の場合
「窒息死」
してしまうおそれがあります。
前日の遅く、または当日の朝に何か食べたり飲んだりしてしまった場合、
状況によってはその日の手術は中止せざるをえなくなるので、十分注意しましょう。
手術後は猫の体調に気を配る
猫の体への負担は少ないと言われている手術ですが、やはり終わった後には
猫の体調にしっかりと気を配ってあげましょう
手術の負担は少なくても、
- 「見慣れないところに長時間いる」
- 「何も食べれていない」
といったことによる”ストレス”は感じていると思います。
また、家に帰っても麻酔の影響を考えて、
ごはんや水を控えるようにしなければいけません。
少しづつあげながら様子を見て、徐々にいつもの量に戻していくようになります。
手術が終わって家に帰れるようになったら、
頑張った猫をいっぱい褒めて、たっぷり休ませてあげましょう。
傷口をなめてしまわないように注意しておく
手術した後、やっぱり猫には手術したところが気になると思われます。
傷口をなめたり、糸を引っ張ったりしてしまい化膿や傷口が開く
といったことがあるようです。
一応「エリザベスカラー」という猫が傷口をなめたり糸を引っ張ったりしないようにするものがあります。
しかし、中には”器用に顔を出して傷口をなめてしまう猫”や、
エリザベスカラーをつけられたことにより”元気や食欲をなくしてしまう猫”もいます。
なので、
「これをつけてれば大丈夫だろう」
と思わず、
常に傷口をなめたりしてないか注意するようにしておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は
「猫の避妊・去勢手術について、そのメリットとデメリットやする時期とかかる費用」
などを解説させていただきました。
まとめるとすると
- 猫の避妊・去勢手術は絶対にするべき
- 避妊・去勢手術をすることで、防げる病気があったり、発情時の行動を減らせたり、不幸な猫を減らせたりできる
- 手術や麻酔のリスク、手術後は太りやすくなるなどのデメリットもあるが、そこまで心配することでもない
- 避妊・去勢手術は生後6ヶ月から最初の発情がくるまでにするのがいい
- 費用は、手術前検査で、4,000円~10,000円くらい、避妊で10,000円~40,000円くらい、去勢で5,000円~20,000円くらいかかる
- 地域によっては助成金が出るところもある
- 手術前日の12時以降はごはんも水もあげない。当日もあげない
- 手術後は猫の体調に気をつけ、傷口をなめたりしないように注意する
といったところでしょうか。
猫の避妊・去勢手術は結果的に猫の寿命を延ばすことにつながります。
ただでさえ、私たちより短い寿命の動物です。
避妊・去勢手術をちゃんとして、少しでも長く一緒にいれるようにしたいですね。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になったなら幸いです。