こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事ではこんなことに触れています。
- 猫の糖尿病の症状や原因、治療法について
意外かもしれませんが
「猫も糖尿病になるんです!知ってました?」
糖尿病と聞くと人間がかかる病気としてのイメージが強く
”甘いものが大好きな太った人が「オシッコから甘いニオイがする」と言っている”
病気じゃないですか。※あくまで自分のイメージですのでご容赦ください
そんな「糖尿病」に猫もなってしまうことがあります。
...しかも意外に多くの猫が
「でも、猫って甘いもの食べてるわけじゃないよね?」
という疑問を持たれる方もいるんじゃないでしょうか。
実際に日ごろから猫に甘いものをあげている飼い主さんもいないでしょうしね。
ただ、猫の糖尿病には
「猫の体の構造によるもの」
「飼い主さんの管理不足」
といったことが大きく関わっているんです。
ということで今回は
- 猫が糖尿病になってしまうと...
- 猫が糖尿病になる3つの原因
- 糖尿病の治療ってどんなことをするの?
について解説させていただこうかなと思います。
糖尿病の予防や治療には飼い主さんの協力が必要不可欠です。
正しい知識を持って病気に立ち向かいましょう。
猫が糖尿病になってしまうと...
猫が糖尿病になってしまっても初期の段階では
「グッタリしているといったことはなく」
普通に”元気に見える”のでわかりにくいかもしれません。
しかし糖尿病になっている猫には特徴的な症状があらわれていることが多く、気をつけて観察していれば”早期発見・早期治療”につなげることも可能です。
普段から猫の行動の変化には敏感になっておきましょう。
糖尿病初期の段階
初期の段階ではまだまだ元気があり、見た目には何も変わらないように見えます。
そもそも猫はガマン強い動物。
少し体調が悪いくらいでは弱った様子を見せることはありません。
しかし、糖尿病になっていると必ずそれなりの症状があらわれます。
それが
- 水を飲む量が増えてオシッコをする量も増える「多飲多尿」の状態になる
- 栄養が十分に行き渡らず、体が栄養を欲して普段より「食欲が旺盛」になる
- 食べる量は増えても栄養が行き渡らないため「どんどん痩せていく」
といったものです。
これらの症状が見られた場合は「糖尿病」を疑うようにしましょう。
糖尿病末期(重度)の段階
初期段階で気づかず、”重症化”してしまうと見た目にもわかるような症状があらわれます。
- あからさまに元気がなくなり、食欲も低下する
- 食べないのに下痢や嘔吐を繰り返す
- 常に寝ているようになる
- 歩くときにふらついたり、”かかとを床につけて歩く”ようになる
これらの症状があらわれるまでになってしまうと”いろんな合併症”を発症してしまう可能性も高くなります。
いずれにしてもとても危険な状態です。
猫の糖尿病で最も危険な状態「ケトアシドーシス」
猫の糖尿病の症状の中で最も危険な状態に
「ケトアシドーシス」
と言うものがあります。
猫の糖尿病は
「糖」をエネルギーとして使うことができなくなっている状態
です。
そのかわりに脂肪や筋肉からエネルギーを得るようになります。
その過程で肝臓から「ケトン体」というものがつくられるのですが、このケトン体が増えることによって”猫の体が酸性に傾いてしまいます”
この酸性に傾いた状態を「アシドーシス」というため、
”ケトン体によるアシドーシス”=「ケトアシドーシス」となります。
このケトアシドーシスの状態になると
- 「食欲不振」
- 「嘔吐」
- 「重度の脱水症状」
- 「意識障害」
といった症状があらわれ、グッタリとして動けない状態になってしまいます。
最後にはショック状態になり命を落としてしまう可能性も高いです。
猫が糖尿病になる3つの原因
人間であれば「食生活」や「肥満」などが主な原因ですが、
猫が糖尿病になる原因として考えられるのはおもに3つです。
「原因を知っておけば対策がとれる」
ということで、続いてはそのおもな原因3つを解説していきましょう。
肥満は万病の元です
原因として考えられる最初の要素はズバリ
「肥満」
でしょう。
肥満状態になってしまうと糖分を細胞に取り込むための
「インスリン」
という物質の働きが鈍ってしまいます。
そうなると体内で「高血糖」の状態が続くため糖尿病になってしまうようです。
実際に肥満の猫の場合、
ベストな体重をキープしている猫に比べて最大で”4倍”
も糖尿病になりやすいと言われています。
また猫は「膵炎(すいえん)」になることが多いようです。
膵炎にかかると「インスリン」自体がつくられなくなってしまうため”糖尿病も発症してしまう”といったことになります。
コロコロと丸い猫、
見た目は確かに可愛らしいですが糖尿病のみならず他の病気のリスクも高まります。
適切な食事量で肥満を防ぐことは「膵炎」の予防にもつながります。
「甘えられたらつい食べさせてしまう」
といったことがないようにしっかりと管理してあげましょう。
今あげている「フード」が原因かも
可愛らしい姿から忘れている方もいるかもしれませんが、
猫はもともと「肉食動物」です。
人間や犬とは違い、おもな栄養源は「たんぱく質」であるため「炭水化物」はあまり必要ありません。
そんな猫に炭水化物の多いフードをあげてしまうと、
「食後の血糖値が上がりやすく、元の血糖値にも下がりにくい」
状態になってしまいます。
そんな高血糖の状態を毎日繰り返していては糖尿病を発症してしまうリスクが高まっていくのは当たり前のことですよね。
猫がストレスを溜めこんでいませんか?
猫がストレスを感じると
- 「アドレナリン」
- 「ステロイドホルモン」
- 「甲状腺ホルモン」
といった”ブドウ糖を上昇させるホルモン”がつくられて代謝が活発になり、血糖値が上がってしまいます。
しかし、猫の場合は”上がった血糖値をすぐに下げることはできない”のでしばらくの間は高血糖の状態が続きます。
これがその場限りのストレスなら時間が経てば血糖値は下がるので問題ないのですが、長期的にいつもストレスを感じている状態だと
”高血糖の状態を維持する形”
になり糖尿病を発症してしまうリスクが高まってしまいます。
猫は自由に振舞っているように見えて意外とストレスに弱いです。
普段から何かイライラしてるようなことはないか気をつけておいてあげましょう。
糖尿病の治療ってどんなことをするの?
猫が糖尿病になってしまった場合、どんな治療法で治していくことになるのでしょうか?
治療を実行するのは猫ではなく飼い主であるあなたです。
元気な姿を取り戻してもらうためにどう治療していくのかを知っておきましょう。
やっぱりインスリンの投与から
猫の糖尿病でも人間と同じように不足している
「インスリンの投与」
が基本的な治療法になります。
体の中の血糖を細胞に取り込むインスリンが不足している状態なので人工的に足してあげてエネルギー吸収を助けてあげるのが主な治療法です。
インスリンの投与は注射器で皮下に入れることになるのですが基本的に
1日2回飼い主さんが行うようになります
インスリンの量は猫の状態を見ながら適切な量を微調整していくことになります。
インスリンの量が少なすぎれば改善されず、
インスリンの量が多すぎれば低血糖症になる
ため投与する量は慎重に決めなければいけません。
重要な任務ではありますが獣医師の先生と相談しながら臆することなく取り組んでいきましょう。
また、インスリンを適切な量投与しているのに効果があらわれないこともあります。
その場合には
「インスリンの働きを妨げる病気を併発している」
可能性があります。
そうなると先にそっちの病気から治さないと糖尿病も良くなっていかないので上手く両方をコントロールして治療していく必要があります。
飼い主がいちばん気に掛けることは「食事の見直し 」
糖尿病を発症してしまったからには治療に合わせた食事で血糖値をコントロールしていく必要があります。
肥満の状態であれば理想の体重に向けてダイエットをするため
- 「カロリーコントーロール」
- 「適正量の算出」
を徹底する必要があります。
また、フードに含まれる栄養素に気をつけ、
- 「高たんぱく」
- 「低炭水化物」
のフードを選ぶようにしなければいけません。
毎日の食事で血糖値を安定させていくことはインスリンの投与量を決めるうえでも重要なことなので量や種類を徹底して管理するようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「猫の糖尿病」に関することについて解説させていただきました。
猫の糖尿病についてまとめると
- 糖尿病の初期段階では「多飲多尿」「食欲は増すが痩せる」といった症状が出る
- 糖尿病の末期段階では「元気がない」「嘔吐や下痢」「かかとをつけて歩く」といった症状が出る
- 重度になると「ケトアシドーシス」という危険な状態になる可能性がある
- 糖尿病の原因には「肥満」「食べているフード」「ストレス」がおもな原因
- 糖尿病の治療には「インスリンの投与」「食事の見直し」が必要
といったところでしょうか。
猫の糖尿病は猫の体質的にと言うよりは、肥満など飼い主の管理不足により発症することが多いです。
苦しむことになるのは猫もあなたも同じです。
常日頃から猫の健康管理を徹底し、できるだけ病気にならないようにしてあげましょう。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になれば幸いです。