こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事ではこんなことに触れています。
- 猫の目の機能と色の種類
- 猫の目に異常があるかもしれない行動
そこのあなた
「猫の目から逃れること...できますか?」
猫のキラキラしたカワイイ目、あのつぶらな瞳で見上げられたら...たまらないですよね。
おねだりされたら何でも聞いてしまいそうです(笑)
けど猫の目って、
なんであんな感じなのか、どんな機能を持っているのか考えたことあります?
また、
猫の見ている世界ってどんなものなのか知ってみたいと思いませんか?
ということで今回は
- 猫が見ている世界はどんなものだろう?
- 猫の目の色の不思議
- 猫が目の病気になってもわかりにくい?
について解説させていただこうかなと思います。
猫の見えているものがわかれば、もっと愛猫の気持ちがわかってくるのではないでしょうか...多分(笑)
猫が見ている世界はどんなものだろう?
まず最初に
「私たちが見ている世界」と「猫が見ている世界」は違います
目線を同じにすればいいというわけではなく、”見え方自体”が違うんです。
では、猫が見ている世界とはどんなものなのでしょうか?
猫目線になって解説していきましょう。
猫の視力はじつは良くない?
飼っている猫を外への出入り自由にしている方はわかると思いますが、猫ってよくネズミやら鳥やら虫やら、いわゆる「お土産」を持って帰ってきますよね。
あんな風に捕まえてるのを見ると「猫って目が良いんだろうな」と思いますが、実際には
猫の目はあまり良くありません
その視力は「人間のおよそ10分の1で、0.1~0.2程度」だと言われています。
意外ですよね。
もっと目が良いイメージでしたけど、さっそく覆されました。
人間の見え方に例えると、
”もやがかかったように全体がボヤーッと見えている状態”
でしょうか。
たまにいますよね。見えにくくて睨んだような目つきになっている人。
どおりで、遠くから近づいていくと一瞬ビックリしたような顔になるわけだ(笑)
動くものを見る猫の目は凄い!
ただ、これだけで猫の目が悪いと決めつけないでください。
これまでのことは
「静止視力」
の話で、止まっているものを見るときの話です。
そもそも猫は夜行性の動物、暗い中では見えにくいので目が良かろうが悪かろうが同じことですよね。
では、狩りをするときに必要な能力って何でしょう?
そう!動くものを的確にとらえる能力
「動体視力」
です。
猫はこの”動体視力がケタ違いに優れている”のです
どの程度優れているのかというと、
「テレビの画面はコマ送りをしているように見える」
「蛍光灯などの灯りは点滅しているように見える」
といったぐらいのようです。
実際、テレビは静止画を次々に映すことで動いているように見せていますし、蛍光灯もつきっぱなしではなく点滅し続けています。
人間にはそんなこと意識して見てもサッパリわかりませんよね。
でも猫にはそれらが”線”ではなく”点”で見えているということ。
動体視力に関しては猫の足元にも及びませんね。
猫と遊ぶときを思い出してみてください。
おもちゃを持っているだけでは何も反応はないですが、動かし始めると急に眼の色変えて追いかけてきますよね。
で、動かすのを止めると反応も止まる。
また、”床に落ちているものを自分ではじいては追っかけて遊ぶ”、といったこともやると思います。
こういった遊び方も「静止視力」と「動体視力」の差が関係しているのでしょうね。
その位置、猫は気づいていますよ
猫の目は”視野も広い”です。
例えば人間がまっすぐ前を向いているときは”左右180℃”まで見えますよね。
これを「全体視野」と言いますが、
猫の場合は全体視野が”250℃~280℃”まで見える
と言われています。
真後ろ以外はほぼ見えている状態ですね。
猫にこそーっと近づくときは真後ろからが鉄則ですね、少しでも斜めから近づくとたちまち捕捉されてしまいます(笑)
猫の世界には色が少ない
人間の目は
- 「赤色」
- 「青色」
- 「緑色」
を認識しており、その3色を組み合わせることによって色鮮やかな世界が見えています。
しかし、猫には
「赤色」を認識する能力がなく、色は「青色」と「緑色」を組み合わせたもののみ
赤色はくすんだ灰色に見えているようです。
ウチの猫、赤色の首輪をつけていたのですが本人は灰色の首輪をつけていると思っていたってことですね。
夜の狩りには明かりが必要
猫は夜行性、狩りも夜に行います。
暗い中でよく見えないと何かにつまずいたり、ぶつかってしまうかもしれません。
そもそも獲物がどこにいるかすらもわからないでしょう。
そのため、猫の目はわずかな光でもよく見えるように、
”光を感知する能力”が凄くなっています
その能力はおよそ「人間の5倍」もあるのだとか。
さらに猫の目には
「タペタム」
という人間の目には無い、光の反射板のようなものが備わっていて入ってきた光を反射させています。
猫の目が闇夜で光るのはこのタペタムのせいです。
猫は
- 「直接入ってくる光」
- 「タペタムに反射する光」
の2つを合わせて
もともとわずかだった光を増幅し暗い夜でも周囲がハッキリと見えるようにしている
というわけです。
「そんなに光を感知できると昼間は明るすぎて逆に見えないんじゃないの?」
と思いますよね。
そこで重要な働きをするのが「瞳孔」です。
猫の目って「丸く」なったり、「細長く」なったりしますよね。
ああやって瞳孔の大きさを変えることにより目に入る光の量を調節しているんです。
また、瞳孔は猫のそのときの気分によっても変わります。
そのかわり具合は目を見ていれば猫の気持ちがわかってしまうくらいです。
猫の目の色の不思議
猫の目って”さまざまな色”がありますよね。
さながら宝石のようにキレイな色ばっかりです。
しかし、猫の目にはなぜあれほどカラーバリエーションがあるのでしょうか。
「猫の目の色が変わる理由」や「珍しい目の色」のことなども解説していきましょう。
猫の目には9種類+3種類の色がある
猫の目は細かく分類すると9種類のパターンと3種類の特殊なパターンがあります。
基本となっているのは
- 「ブルー」
- 「グリーン」
- 「イエロー」
- 「カッパー」
の4種類があるのですが、これらをひとつずつさらに細かく分類すると
「ブルー系」
- サファイアブルー(シャム猫、ヒマラヤン、ラグドールなど)
- ブルー(スノーシューなど)
- アクア(トンキニーズなど)
- グリーン(ロシアンブルー、ベンガル、エジプシャンマウなど)
- ヘーゼル(寒い地域の猫種、ミックスなど)
- イエロー(ボンベイ、日本猫※特に黒猫など)
- ゴールド(ペルシャ、メインクーンなど)
- オレンジ(シャルトリューなど)
- カッパー(ブリティッシュショートヘア、日本猫など)
の9種類となります。
さらに特殊なパターンとして
- レッド
- オッドアイ
- ダイクロイックアイ
の3種類があります。
ではこれだけの色に変化する理由とは何でしょう?
目の色の変化にはメラニン色素が関わっている
目には「虹彩」という黒目の部分の大きさを調節する膜がありますが、それに含まれるメラニン色素の量で目の色が変わってきます。
基本的には
- 日光の少ない地域の猫はメラニン色素が少なくなり「目の色も薄い青系統」
- 日差しが強く温かい地域ではメラニン色素が多くなり「目の色が濃い褐色系統」
になると言われています。
ちなみに子猫の時期にはほとんどの猫がメラニン色素が沈着しきってないため目の色がブルーになります。
この目の色を「キトンブルー」 と言い、成長していくにつれて他の色に変化していくようになります。※キトンとは”kitten(子猫)”という意味です。
特殊な目の色をした猫
「レッド」「オッドアイ」「ダイクロイックアイ」は特殊な色のパターンになります。
それぞれどんな猫がこの色をしているのか解説していきましょう。
レッド
目の色がレッドになる猫は
「アルビノ」
と呼ばれる
”色素をまったくつくることができない突然変異の猫”
のことで、猫だけではなくいろんな動物や人間でも発症することのあるものです。
色素をまったくつくることができないので、目の虹彩なども色が抜けています。
そのため目の血管が透けているので目の色がレッドに見えるということです。
色素がないので全身の毛は白く、普通の白猫と混同してしまいそうですが目の色を見ることで見分けることができます。
オッドアイ
オッドアイはかなり有名なので、どんなものか知っていなくても聞いたことはあるという方も多いのではないでしょうか。
オッドアイ(Odd eye)のOddは「不揃い」という意味で、文字通り
左右で目の色が違うことをこう呼びます
日本では幸運を呼ぶ猫として「金目銀目」と呼ばれていたそうです。
「虹彩異色症」とも言われる先天性の色素異常で、どの猫でも出る可能性はありますが、とりわけ白猫に多く見られるそうです。
ただオッドアイの猫の場合、ブルーの目の色をした方の耳が”難聴”であることが多いようです。
普通は先天性の色素異常で発症するオッドアイですが、何かの原因で後天的にオッドアイになることもあります。
その場合、
- 「事故などによる目のケガ」
- 「緑内障などの目の病気」
といったことが考えられます。
見た目にはキレイに見えるかもしれませんが、良い変化ではないです。
すぐに動物病院へ連れていってあげましょう。
ダイクロイックアイ
非常に珍しい目の色として
「ダイクロイックアイ」
というものがあります。
オッドアイが
「左右の目の色が違う」
のに対し、ダイクロイックアイは
「ひとつの目の中に2つの色が出ている」
ことを言います。
ヘーゼルという色のようにグラデーションになっているのではなく、
目の中にハッキリと2色の色が存在している
ようです。
このダイクロイックアイは先天的になることしかなく、もし後天的にこのような目になった場合は「角膜炎」といった目の病気が考えられます。
すぐに動物病院へ連れていってあげましょう。
猫が目の病気になってもわかりにくい?
私たち人間と違い、猫は日常生活の中でそれほど目に頼っていません。
周りの情報のほとんどを耳と鼻で得ています。
そのため、何か目に異常があって視力が低下していたとしても、
見た目にはわからないくらい普通に行動をしていることが多い
です。
そこで猫が何か目に異常があるかもしれないときの「行動」や「状態」をピックアップしてみました。
- 高いところからなかなか降りようとしなくなった
- 何かを探しているようにしきりに鳴いている
- 明るさや興奮状態に関係なく常に瞳孔がまん丸になっている
- 壁や家具など何かにぶつかることが増えた
- トイレに行った際、失敗してしまうことが多くなった
これらの行動や状態が多くみられたら目に何か異常があるかもしれません。
一度動物病院で検査をしてもらった方がいいと思います。
ただし、シニア猫の場合は”体力の衰え”や少し”痴呆”が出ていたりすることもありますので注意深く観察してみてください。
ちなみに「猫がなりやすい目の病気と目薬のさしかた」などはこちらの方で解説しています。参考にしてみてください↓
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「猫の目についてその機能と色の不思議」について解説させていただきました。
今回の内容をまとめると
- 猫の視力は人間の10分の1くらいしかないが動体視力はすさまじい
- 猫は赤い色が認識できない
- 光を感知する能力は人間のおよそ5倍
- 猫の目には9種類のパターンと3種類の特殊パターンがある
- 目の色はメラニン色素の量で変わってくる
- オッドアイなどの特殊パターンは先天的にしか出てこない
- 猫は周りの情報を耳や鼻で得ているので目に異常があってもわかりにくい可能性がある
といった感じです。
とてもキレイでつぶらな猫の目。
もっと観察してみるといろんな発見があって面白いかもしれませんね。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になったなら幸いです。