こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
「 猫の顔、よく見るとセンサーだらけです」
何のことかというと、じつは猫の「ヒゲ」のことなんです。
猫って顔の大きさの割に長いヒゲを生やしていますよね。
あれだけ長いとジャマになりそうだなと思いますよね。
だけど、ジャマどころかとても重要な役割を持っているんです。
「しょせんは”毛”でしょ?そこまでのことはないんじゃない」
って思いました?
猫のヒゲはそこらの毛、とりわけムダ毛扱いになっている人間のヒゲなんかとはわけが違うんです。
ということで今回は
- 猫のヒゲの重要な役割って?
- ヒゲの種類とそれぞれの役目
- 猫のヒゲは抜ける?猫のヒゲの都市伝説とヒゲ保管グッズ
について紹介と解説をさせていただこうかなとおもっています。
そのヒゲ、ただのヒゲと侮ることなかれ!
猫のヒゲの重要な役割って?
猫のヒゲは何のためにあると思いますか?
人間のヒゲのようにあまり意味のないものでも、単なる飾りでもないですよ。
とても重要な役割を持ったものなんです。
それでは、みなさんが猫のヒゲをないがしろにしないためにもその重要な役割について解説していきましょう。
このくらいの幅ならいけそうかな?
猫のヒゲの役割としてよく聞くのが
「その場所を通れるかどうかの判断をする」
ということがあります。
猫のヒゲは口の周りにあるヒゲだけではなく、目の上やあごの下といったところにも生えていて、それらのヒゲの先端をつなぐように描いた円が「その猫が通れる幅」となっています。
よく狭い場所などへためらいもなく入っていくのはこの”ヒゲでつくった円”で瞬時に「通れる」と判断ができているからです。
ただ、肥満ぎみの猫ではつかえてしまうこともありますが(笑)
空気の微かな振動をキャッチする高感度センサー
猫のヒゲは他の毛よりも深くまで入っていて根元は皮膚から3㎝も奥へ入っています。
その根元は知覚神経がたくさん通っているので、「何かがちょっと動いた」というような微かな空気の流れをキャッチして瞬時に脳へ伝達し、獲物や敵をみつけることができるということです。
また、獲物を捕らえた際も、ヒゲに伝わる振動から生死を確認しています。
その感知能力は、人間の約8倍の聴力を持つ猫が、耳ではわからないくらいのホントに微妙な空気の揺れでさえもキャッチすることができると言われています。
夜行性の猫が暗い夜道や草むらの中を昼間と同じように行動できるのは、ヒゲからの情報で平衡感覚を保っているからなのです。
まさに人類の英知に勝るとも劣らない高感度センサーですね。
大きな目だから保護しないといけません
猫の目は顔の中でも大きなパーツ。
猫のヒゲ、とりわけ目の上にあるヒゲはまぶたとつながっていて、何か顔の近くに刺激があったときは瞬時に目を閉じて守るようになっています。
また、獲物を捕らえるときなど姿勢を低くするため、砂ぼこりや小さなゴミなども入りやすいので、ヒゲに吸着させて目に入らないよう守る役割もあります。
この湿度だともうじき雨かな
雨降りそうになってきて湿度が高くなってくると、他の毛より重い猫のヒゲは水分を吸ってダランと垂れ下がってしまいます。
そうなるとヒゲのもつ本来の機能が発揮できなくなるので、丁寧に洗って本来の張りを取り戻させ、機能を回復させようとします。
猫はヒゲが重くなることで湿度の変化を敏感に察知しています。
「猫が顔を洗うと雨が降る」といったことはこういったところからきているようですね。
ヒゲを使って今の気持ちを表現しています
猫の気持ちを知るためにはいろんな部位を見て判断しますが、ヒゲもそのひとつです。
そのときの気持ちに応じてヒゲが動くため、ヒゲを見ることでも猫の気持ちを知ることができるのです。
ちなみに他のパーツによる気持ちの表し方はこちらで解説しています。
あわせて参考にしてみてください↓
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「ヒゲが下に垂れている」
「今日も平和だな~」
猫のヒゲが下に垂れている場合は、リラックスしている状態です。
警戒も何もしてないため力が抜けて重いヒゲが垂れ下がります。
体調が悪くて元気がない場合にもヒゲが垂れ下がることがあります。
注意しましょう。
「ピタッと頬に沿うようにする」
「何だ!敵か!?近づくな!!」
猫が頬にピタッとヒゲを沿うようにしている場合は警戒や緊張している状態です。
自然と口元に力が入るためヒゲがすっと後ろに流れます。
人間に対してするときは「近づかないで」といったことなので、そっと遠くから様子を眺めるだけにしておきましょう。
「グイッと前に突き出している」
「ムムッ!何だこれは?面白そうだな~」
ヒゲを前にグイッと突き出しているときは、興味があってワクワクしている状態です。
「何だろう?」と興味を持つものにヒゲを近づけて情報を得ようとしています。
また、遊んでいて楽しいといったときにもこうなっているときがあります。
ヒゲの種類とそれぞれの役目
猫のヒゲと一口に言っても、その種類は5つもあり、それぞれ特化した役目があります。
続いて猫のヒゲの種類とそれぞれの役目について解説していきましょう。
「上毛(じょうもう)」
上毛は両目の上に6本くらい生えている長いヒゲで、猫の眉毛みたいに見えますがこれもヒゲです。
役目は主に目の保護。
上毛はまぶたの筋肉と繋がっているのでこのヒゲが刺激を受けると猫は反射的に目を閉じるようになっています。
後は、上から迫る危険の察知ですね。
上から何かが迫ってくると目や頭を傷つけてしまうおそれがあります。
その危険をいち早く察知し、回避するために上向きに長いヒゲをつけています。
「口角毛(こうかくもう)」
口角の直線上の左右に生えている1、2本程度の短いヒゲです。
とてもわかりづらいですが、口周りのヒゲの上にちょっと生えているのが見えます。
主な役目としては顔の横側へのケアですね。
ただ、このヒゲは抜けやすく、横のケアは口周りのヒゲでもできるため重要性は低めです。
なので、猫の中には口角毛がない猫もいます。
「上唇毛(じょうしんもう)」
上唇毛は私たちが猫のヒゲとしていちばんよく認識している、口周りにあるヒゲです。
ヒゲの中でもメインとなるヒゲで、左右それぞれ12本、計24本くらい生えています。
役目は危険の察知、幅を計るメジャー、獲物の生死確認などたくさんあります。
また、気持ちを表すことができるのもこのヒゲの特徴です。
メインのヒゲということもあって、もしこのヒゲがなくなると猫は本来の力をまったく発揮できなくなってしまいます。
「猫のヒゲを抜くとネズミを捕れなくなる」という言葉があるほど重要なヒゲです。
「頬骨毛(きょうこつもう)」
頬骨毛は猫の目の横のあたりに左右1,2本生えている短いヒゲです。
このヒゲも横の危険をケアするためにあるのですが、口角毛と同じようにあまり重要な役目はないとされています。
なので、猫によっては生えていない猫もいるようです。
「頭下毛(とうかもう)」
頭下毛は猫のアゴ下に生えている数本のヒゲのことです。
人間にとってアゴヒゲは特に意味はありませんが、猫にとっては意外と重要なヒゲだったりします。
その役目は視界に入らない顔の下の危険を察知することです。
猫は獲物を追うとき、頭を低くして追いかけますよね。
そのとき、地面に石や突起物があると、首元をケガしてしまうかもしれません。
もし、何も気づかず、のど元に枝などの尖ったものが当たるようなことがあると...ゾッとしますね。
そんな危険をすばやく察知し回避するために、この頭下毛はなくてはならないヒゲなのです。
猫のヒゲは抜ける?猫のヒゲの都市伝説とヒゲ保管グッズ
とても重要な役割を持っている猫のヒゲ、もし抜けたり、切れてしまったときはどうなるのでしょう?
そこのところは安心してください。
ヒゲも体毛と一緒で、換毛期の時期に合わせておよそ半年の周期で生え変わっています。
ただ、いくら生え変わるからといって、故意に抜いたり切ったりするのは絶対にしないようにしましょう。
また、抜けるヒゲも1本や2本くらいなら問題ないですが、何本も抜けているようだと体調不良や病気を疑った方がいいかもしれません。
その重要性から何本も抜けることはまずないので、大病を患っている可能性もあります。
抜ける原因としてはストレスといったことや、病気でいえば「ニキビダニ症」があります。
そして原因として最も恐いのが「猫エイズ」にかかっている場合です。
「猫エイズ」は免疫不全になってしまう病気なので「ニキビダニ症」や「皮膚炎」にもなってしまい、ヒゲが抜け落ちてしまいます。
猫の病気についてはこちらで解説しています。参考にしてみてください。
ウチの猫に元気でいてほしいから!猫がなりやすい病気と予防法を解説
もしヒゲが何本も抜けているのを見かけたときは、注意深く体調を観察しておきましょう。
猫のヒゲにまつわる都市伝説
猫のヒゲが生え変わるといっても、実際に抜け落ちているものを目にすることはあまりないと思います。
もしみつけることができたら、かなりレア!ラッキーです。
猫の抜けたヒゲは日本では「金運アップのお守り」になると言われています。
また、ヨーロッパの方では「恋のお守り」として重宝されているといううわさも。
自分は、最近ウチの猫がよく寝ているベッドに落としてくれていたので、拾って財布に入れています。
効果のほどはまだわかりませんが、良いことがあると願っています(笑)
また、前飼っていた猫の場合は、虹の橋を渡る前日に、寝ていた場所に落としていってくれてたので、形見のような感じで大切に保管しています。
猫のヒゲ保管グッズ
猫のヒゲはお守りにもなるということで、猫のヒゲを保管するためのグッズがいろいろと販売されています。
そこで、少しだけですが紹介させてもらおうかなと思います。
「猫専用桐箱製猫のひげケース」
こちらは猫のヒゲ専用の保管ケースです。
サイズは横11㎝×縦3.5㎝のスタンダートタイプと横15㎝×縦4.4㎝のロングタイプがあります。
箱のフタに描かれているイラストも
「寝子」「猫顔」「短尾」「長尾」「鳥獣戯画」
の5種類あります。
猫の情報も書き込めるラミネートシール付きです。
値段は1,600円くらいとなっています。
「猫専用猫のひげスタンド」
こちらは猫のヒゲを飾っておくためのスタンドです。
お尻のところに小さな穴が開いていてそこにヒゲを差し込んで飾るようになります。
材質は陶器で、サイズは約縦4㎝×幅8㎝×高さ4.5㎝で穴の大きさは約2㎜、重さは60gです。
値段は1,800円くらいとなっています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は猫のヒゲについてその重要な役割や名称などを紹介、解説させていただきました。
猫のヒゲについてはカンタンにまとめると
- 猫のヒゲには「幅を測るメジャー」「周りの情報を得る高感度センサー」「目の保護」「今の気持ちを表す」「湿度を計る」といった役割がある
- 猫のヒゲは5種類あり、それぞれ特化した役目がある
- 猫のヒゲは半年くらいで生え変わる
- 猫のヒゲは幸運のお守りになると言われている
といったところでしょうか。
猫のヒゲにはトレードマークと言われるだけあって、見た目以上の重要な役割がありましたね。
ストレスなどで抜けてしまうということもあるので、日ごろから環境や体調に気をつけてあげるようにしましょう。