こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事では、こんなことに触れています。
- シニア猫になると出てくるイボとイボができる病気について
あなたは
「猫を撫でていて、手触りに違和感を感じたことありませんか?」
その正体、もしかして”イボ”じゃないですか?
全身毛に覆われていてわかりづらいかもしれませんが、猫にもイボができるんです。
ウチの猫にも
ほら、このとおり(イヤそうな顔。ゴメンね協力させて)
でもね、猫にできたそのイボ。
「たかがイボ」とスルーしてしまわない方がいいかもしれませんよ!
猫にできたイボはこんな病気のサインかもしれないんですから
(ちなみにウチの猫は大丈夫でしたよ)
ということで今回は
- 軽く考えないで!シニア猫にできたそのイボには...
- 気をつけて!シニア猫に多い「イボができる病気」
について解説させていただこうかなと思います。
イボって一度できてしまうと自然と引っ込んでいくものじゃないから面倒ですよね。
ちなみにシニア猫がなりやすい他の病気についてはこちら
軽く考えないで!シニア猫にできたそのイボには...
シニア猫になると、主に顔や脚の近辺にイボができてしまうことがあります。
その多くは体の衰えからくる
「皮膚の老化」
によって出てきてしまうものです。
そのため、イボができたとしても良性のものであることが多いので大事になることはあまりありません。
...が、そこで軽く考えて終わらせてしまうのは厳禁です。
中には”悪性”のイボもあり、
放っておくと命の危険が出てきてしまう病気もあるんです。
また、
- 気にして自分で嚙みついたり引っかいたりする
- ブラッシングをしたときに引っかける
といったことで
出血して傷口が化膿または何かの病気に感染してしまう
おそれもあります。
さらに猫自身も余計に気にして、執拗に舐めたり引っかいたりしてしまい悪循環に陥ってしまうようになるでしょう。
気をつけて!シニア猫に多い「イボができる病気」
「猫にイボができる病気」というのは意外に多くあります。
なぜなら、良性のイボであっても病名がきちんとついているからです。
その中でも、「シニア猫に多いイボができる病気」をいくつかピックアップしてみました。
「肥満細胞腫(ひまんさいぼうしゅ)」
”肥満”となっているので太った猫に多い病気なのかと思いがちですが、
太っているか痩せているかは関係なく発症する病気
です。
猫の身体にある「肥満細胞」という免疫細胞(アレルギーや炎症に関与する細胞)が腫瘍化したものを言うためこの名前がついています。
発生しやすい場所
肥満細胞は猫の身体のあちこちにあるため、肥満細胞腫も身体のあちこちにできてしまう可能性があり、その中でも特に多いのが
- 「皮膚」にできるもの
- 「脾臓」にできるもの
- 「小腸」にできるもの
だと言われています。
猫が発症する腫瘍としては
- 脾臓にできるものでは”最も多い”
- 皮膚にできるものでは”2番目に多い”
- 腸にできるものでは”3番目に多い”
腫瘍です。
皮膚にできるものには良性の腫瘍もありますが、脾臓、小腸にできるものは悪性であることが多く、他の部位に転移してしまうと命の危険もある病気です。
症状はどんなもの?
発症した場所によって症状は違ってきます。
「皮膚」にできた場合
小さく硬くゴリゴリしたものができ、発症したところは脱毛します。
時にはかゆみを伴うこともあるようです。
「脾臓」や「小腸」にできた場合
外からはよくわかりませんが、
- 食欲不振
- 嘔吐・下痢
- 腹水
といった症状が出るようです。
原因と治療法は?
肥満細胞腫ができる原因は今のところよくわかっていないそうです。
ただ、「高齢の猫」や「シャム猫」がなりやすい病気だと言われています。
原因がよくわかっていないため、予防方法も今のところ無いと言うしかないでしょう。
「治療方法」に関しては、
どこにできた場合でも基本は
外科手術によって切除
するようになります。
- 皮膚にできたものであれば、腫瘍を切除
- 脾臓にできたものであれば、脾臓を摘出
- 小腸にできたものであれば、腫瘍を広範囲で切除
といった手術をするようになるでしょう。
ただし、全身に転移するなどの重い症状になっている場合などは
「抗癌剤」や「放射線治療」をすることもあるようです。
「扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」
猫の皮膚の一番表層部分にある
「扁平上皮細胞(表皮角化細胞)」と呼ばれる細胞が”ガン化”し、増殖してしまう悪性腫瘍
です。
猫の扁平上皮癌はガンの中でも比較的発生しやすく注意が必要な病気です。
発生しやすい場所
扁平上皮細胞がある場所ならどこでも発生してしまう可能性がありますが、
主に
- まぶた
- 耳
- 鼻
の顔の各部位や
- 指
- 口の中
といった場所でも発生しやすいようです。
特に口の中にできる腫瘍のほとんどはこの扁平上皮癌だと言われています。
症状はどんなもの?
最初は皮膚が少し赤くなったりする程度ですが、そのうち
- 赤みを帯びたところが盛り上がる
- 潰瘍ができる
- ただれていく
- カリフラワーのようになる
といった症状へと変化していきます。
また、口の中に発生した場合には、
- よだれが出る
- 口の中から出血する
- 口臭がキツクなる
といった症状があらわれるようです。
原因と治療法は?
猫の扁平上皮癌の原因には「環境的な要因」と「遺伝的要因」が絡み合うことが多く
- 毛や皮膚の薄い箇所に紫外線があたる
- タバコの煙
- ノミ除けの首輪
といったものが原因となることが多いようです。
紫外線が原因となることから「白猫」や「薄い毛色」の猫が発症しやすいと言われています。
なので、白猫などを飼っている場合には長時間日光のあたるところにいさせないようにするなどの注意が必要になるでしょう。
「治療法」に関してですが、
皮膚にできた場合には
外科手術による切除
が基本になります。
手術によって完全に取り除くことができれば完治することは可能なようです。
ただ、口の中や口周りに発生した場合には完全に切除することが難しいので、
- 注射や飲み薬
- 放射線治療
- 化学療法
といった方法をとるようになりますが、完治することはないのでできるだけ長く生きれるための延命治療といった形になるでしょう。
「基底細胞腫(きていさいぼうしゅ)」
基底細胞腫は
「基底細胞」という猫の皮膚の一番下層にある細胞が腫瘍化したもの
です。
猫にできるイボの中では最も発生する確率が高いものですが、そのほとんどは良性の腫瘍なので発生したとしてもあまり心配はいりません。
しかし、中には悪性のものもあるので動物病院で診察を受けておくことはした方が良いでしょう。
発生しやすい場所
皮膚細胞が腫瘍化したものなので、どこでも発生する可能性はありますが、
主に
- 頭
- 首
- あごの先端
- 肩の周囲
- 体幹
といった場所によく発生するようです。
症状はどんなもの?
皮膚の表面にイボのようなしこりができますが、
- ドーム状に膨らんでいたり、クレーター状になっていたりする
- 硬いものであったり、のう胞状になっていたりする
とその発生の仕方はさまざまなようです(発生部位が脱毛することも)
ただ、
「良性のものであれば色素沈着が見られ、悪性のものであれば色素沈着が見られない」
といった特徴があるので注意して観察してみてください。
原因と治療法は?
基底細胞腫も
今のところ原因はハッキリとわかっていません。
遺伝子の変異や紫外線が原因とも考えられているようですが、まだ解明までには至ってないようです。
どの猫でも発生しますが、「白猫」や「シャム猫」は比較的発生しやすいみたいです。
「治療法」は
外科手術による切除
です。
ほとんどが良性で転移することも無いので、手術によって取り除いてしまえば大丈夫です。
ただし、同じところに再発するケースもあるようなので、取り除いた後もたまにチェックしてあげるようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「猫にできたイボ」についていろいろと解説させていただきました。
今回の内容をまとめると
- 猫も高齢になると皮膚の老化によりイボができやすくなる
- ほとんどは良性だが中には悪性のものもある
- 高齢猫に多いイボができる病気には「肥満細胞腫」「扁平上皮癌」「基底細胞腫」がある
といったところでしょうか。
老化によってイボができやすくなるなんて人間と同じですね。
ただし、そのほとんどが良性とは言っても一度動物病院へ連れて行って診察を受けるようにはしましょう。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になったなら幸いです。