こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事ではこんなことに触れています。
- 猫がフードを噛まずに丸飲みする理由
- 猫がフードを噛まずに丸飲みすることのデメリット
猫って
「フードを噛まずに丸飲みしていませんか?」
自分たち人間からするとあまりやらないことですよね。
「よく噛んで食べなさい!」
と子供のころは何回も言われて育ったものですし、そもそも噛まないとノドに詰まらせてしまいそうで怖くもあります。
しかし、猫はまるで当たり前のように
「ガツガツガツガツ」
と口に入れては噛まずに丸飲みしてしまいます。
そんな姿を見て
「そんな丸飲みして大丈夫?消化とかにも良くないんじゃないの?」
と思ってしまう方も少なくないでしょう。
自分もそうでした。
ただ、猫にとってはこの「噛まずに丸飲みスタイル」をするきちんとした理由があるようなんです。
ということで今回は
- 猫がフードを噛まないで丸飲みするのは問題ないの?
- 噛まずに丸飲みすることによる”体への影響”はないの?
について解説させていただこうかなと思います。
フードを噛まずに丸飲みするとか...猫って繊細なように見えて意外と豪快なところもあるんですね。
猫がフードを噛まないで丸飲みするのは問題ないの?
答えから先に言ってしまうと
何も問題はありません
猫はもともと肉食動物。
自分たち人間とは食べものの取り込み方が根本的に違うので、
「噛まずに丸飲みするつくりに身体がなっている」
ということです。
ただ、それではあんまりなので詳しい理由を解説すると以下の2点のことから嚙まなくても大丈夫なようになっています。
猫の歯は”噛み砕く”のではなく”嚙み切る”
人間の歯は
”前歯で細かくして奥歯で噛み砕く”
ようになっているため、モグモグと咀嚼をする必要があります。
猫の場合、捕らえた獲物をそんな悠長にモグモグしていては他の肉食動物にニオイを察知され、獲物を横取りされるだけならまだしも自分の身まで危険にさらすことになります。
そのため、猫の歯はすばやく食べるために
食べやすい大きさに”噛み切ることに特化”
しています。
つまり、
”噛まなくても飲みこめる”ように小さく切って食べている
ということです。
人間であればすり潰す役割があるため平らになっている「臼歯」も猫の場合は先が尖っているためすり潰すのではなく切り裂くために使います。
なので、ドライフードなど小さくて固いものは噛まずにそのまま丸飲みするというわけです。
たまに、食べているときにドライフードの別称にもなっている「カリカリ」と音が聞こえることがあるので
「噛んで食べている」
と思いがちですが、実際は口に入れたとき歯にフードがぶつかっているだけで見てると噛んでいないことがほとんどです。
※大きな粒の場合、奥歯で噛んで細かくすることはあります。
猫の胃は消化液が濃い
丸飲みしても大丈夫と言われても
「ちゃんと消化できてるのかな?消化不良とかにならないの?」
と心配になることもあるでしょう。
その点についても大丈夫!安心してください。
猫の胃は食べものを消化するための「胃酸」の濃度が人間よりも高く、丸飲みしても十分消化できるようになっています。
そもそも野生の猫であれば、ネズミなどの小動物の生肉を丸飲みして消化できているわけですから、ドライフードなど水ですぐふやけてしまうようなものなんかは消化しやすくてすぐお腹がへってしまうくらいです。
噛まずに丸飲みすることによる”体への影響”はないの?
いくら「猫がフードを丸飲みすることは普通だから問題ない」とはいえ、やっぱり体への負担や影響が気になりますよね。
そこで、フードを噛まずに丸飲みすることのデメリットも解説しておこうと思います。
歯垢が歯につきやすくなってしまう
野生の猫は捕らえた獲物の肉や骨を噛み切ることで歯が擦れて歯垢が落ちています。
しかし、飼い猫の場合、
- ”噛まずに飲み込める”ドライフード
- ”柔らかくて噛む必要がない”ウェットフード
といったものを食べているため歯垢を落とすことができません。
猫は虫歯にはならないと言われていますが、歯周病にはなりやすい動物です。
そのため「歯を磨いてあげる」などのデンタルケアをしてあげないと、歯周病がひどくなれば痛みからフードを食べることすらできなくなってしまうおそれがあります。
「猫の歯磨き」「デンタルケアグッズ」についてはこちらで詳しく解説していますので合わせて参考にしてみてください。
吐き戻しの原因になり、体調不良を判別しにくくなってしまう
フードを噛まずに丸飲みすることで、
- 「食道に詰まってしまう」
- 「急に胃の中に食べものが入ることで胃がビックリする」
といったことから”吐き戻してしまう”ことが多くなります。
普段から毛玉を吐いたりしているので、猫が吐くこと自体はそれほど珍しいことではありません。
しかしフードを食べた後に吐き戻すことが増えると、いざ本当に病気などの体調不良で吐いてしまったときに
「いつものことか」
と病気のサインを見逃す可能性があります。
対策として「吐き戻し」はお腹がすいてがっついてしまうことで起こることが多いようなので
1日分のフードを3回~5回くらいに分けてあげる
とがっつくことが減るため改善されることがあるようです。
また、食器の高さも重要で
猫の頭が胃よりも下にならない高さにしてあげる
ことでスムーズに食べたものが胃に流れていくようになります。
「猫の吐き戻し」と「猫の食器(フードボウル)」に関してはこちらで詳しい解説とおすすめを紹介していますので合わせて参考にしてみてください。
早食いになるため食べる量が増えてしまう
”噛まずに丸飲みする”ということは、結果「早食い」になってしまっているということですよね。
早食いをしてしまうと
満腹感を感じにくくなるためたくさんのフードを食べるようになってしまいます。
また、複数頭飼っている場合には
他の猫のフードを横取りして食べてしまうこともあります。
その結果、見事な肥満猫になってしまうこととなり
- 「病気のリスクが高くなる」
- 「関節などに負担がかかりケガしやすくなる」
といったデメリットだらけの体になります。
飼い主さんが徹底して食事量を管理してあげていれば太ることはないでしょう。
しかし、
「まだ食べたいのに食べれない」
と猫がストレスを溜めてしまうことにもつながります。
そんな早食いを防止するためにもやはり
1日分のフードを3回~5回くらいに分けてあげる
ようにしましょう。
お腹が減っている時間を少なくすることでがっつくことなくゆっくり食べるようになりますし、猫のほうも「少し待てばまた食べれる」とストレスを溜めてしまうことはないでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「猫がフードを噛まずに丸飲みすること」について解説をさせていただきました。
今回の内容をまとめると
- 猫の歯は噛み砕くのではなく噛み切るものであるためモグモグと噛むことができない
- フードを丸飲みしても強力な胃酸が出るため消化することは問題ない
- フードを噛まないことで歯垢がつきやすくなり、歯周病になりやすくなる
- 吐き戻しの原因になり、本当に体調不良のときに見逃す可能性がある
- 早食いになることで食べる量が増えてしまう
といったところでしょうか。
猫が噛まずに丸飲みしているのを見て心配になることもあるでしょうが、とりあえずは問題ないということのようです。
ただし、気をつけておかないといけないこともあるようなので普段からしっかりと猫の食事を管理してあげましょう。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になれば幸いです。