こんにちは!こんばんは!クロネコあぐりです。
この記事では
猫の分離不安症の症状や原因、治療方法
について触れてるニャ!
あなたの飼っている猫
「急に粗相をしたり毛をむしったりすることありませんか?」
それ、もしかしたら
「分離不安症」
というものかもしれません。
この病気は猫を飼っている方でも聞いたことが無いかもしれませんが、人間も発症することのある
”心の病気”
です。
昔は猫が発症することはあまりなく、近年における猫の飼い方の変化に伴い多くなってきた病気だそうです。
そこで今回は
- 孤独を愛する猫でもなる?分離不安症って何?
- どんな状態になる?猫の分離不安症の症状
- シニア猫になると増える?分離不安症の原因とは?
- 猫の分離不安症を治療していくにはどうすればいい?
について解説させていただこうかなと思います。
心の病気というものは辛いものです。
症状や原因を知って、かからないよう予防に努めてあげたいものですね。
孤独を愛する猫でもなる?分離不安症って何?
「分離不安症」
聞いたことある人もない人もいるかもしれませんが、カンタンにどういう病気かと言うと、
「愛着のある物や人(主に飼い主)がいないことに極度の不安を抱き問題行動を起こすようになる心の病気」
というものです。
もともとは飼い主との主従関係をつくる”犬”に多く見られていた病気で、群れをつくらず単独行動をし、マイペースで気分屋な猫にはほぼ無かったものでした。
しかし、最近では猫の飼い方も変わってきて「完全室内飼い」をすることも増えてきたため猫でも多く見られるようになってきているようです。
どんな状態になる?猫の分離不安症の症状
猫の分離不安症には主に2つのパターンがあります。
それが
- 「攻撃型」
- 「自己犠牲型」
の2つです。
言葉の感じからだいたいどういう症状か想像がつくかもしれませんが、ひとつずつ解説をしていきます。
もし、これらの症状が多く見られるようなら分離不安症になっているかもしれませんので、すぐに対策を施してあげるようにしましょう。
分離不安症の「攻撃型」の症状
攻撃型の症状は主に満たされない不満を外に向けて爆発させることが多いです。
具体的には
- 自分や他の家族に”唸る”、”噛みつく”、”引っかく”などの直接的な攻撃をする
- 家具など周りにあるものを壊す
- 大きな声で鳴き続けてつきまとい、トイレやお風呂などどこにでもついていく
- トイレ以外のところであえて粗相をする
- 特にどこにも異常はないのによだれを大量に垂らす
といったことが見られます。
攻撃型の場合は
思い通りにならない不満からくるストレスを人や物にあたって解消させると同時に飼い主の気を引こうとしている
と考えられるのニャ!
分離不安症の「自己犠牲型」の症状
自己犠牲型の症状は強い不安や不満をすべて内側に抱え込んでしまうことが多いです。
具体的には
- 同じ場所を何度もしつように毛づくろいする「過剰グルーミング」をするようになる
- 毛を噛みちぎって脱毛箇所をつくってしまう
- 下痢や嘔吐を繰り返す
といったことが見られます。
自己犠牲型は発散せずすべて自分の内に溜め込んでしまうから、ひどくなると強いストレスから体調を崩し他の病気を引き起こしたり、うつ状態に陥ってしまうことがあるのニャ!
そうなってしまう前に適切な処置を施して助けてあげましょう。
シニア猫になると増える?分離不安症の原因とは?
猫にとっての心の病「分離不安症」
いったいどんなことが原因で引き起こされるのでしょうか?
続いては猫の分離不安症の原因について解説していきましょう。
猫の分離不安症の原因となることには
- 完全室内飼いで家の人以外との接触がなく、留守番に慣れていない
- 引っ越しや転職など飼い主の状況変化によって猫の生活リズムが崩れた
- 独りで留守番中にとても怖い思いをした
- 単純に甘やかし過ぎている
- シニア猫になって不安になることが多くなった
といったことが主に考えられます。
思い当たることはないでしょうか?
それでは、ひとつずつカンタンに解説を加えていきましょう。
完全室内飼いで家の人以外との接触がなく、留守番に慣れていない
昔と違い、今は完全室内飼いの猫が多くなっています。
猫の健康面から考えればその方が良いのですが、いつも誰かが一緒にいて留守番をしたことがあまりない状況で生活している猫はその逆の状況、
つまり
家に誰もいなくて1匹で留守番をしている
という状況になると安心できる人もいなく、慣れていない状況になるため途端に不安な気持ちが大きくなってしまいます。
その大きな不安が分離不安症を引き起こしてしまうようです。
引っ越しや転職など飼い主の状況変化によって猫の生活リズムが崩れた
じつは猫の毎日ってマイペースで自由気ままに暮らしているように見えて、意外と規則正しい生活をしているんです。
そんな猫が
「飼い主の状況の変化に伴い、自分の生活リズムも狂ってしまった」
となると強いストレスに感じてしまいます。
猫はストレスにとても弱い動物。
そのストレスは不満や不安を募らせてしまい、やがて分離不安症を発症してしまうようになります。
独りで留守番中にとても怖い思いをした
完全室内飼いの猫は当然ですが外の世界のことを何も知りません。
そんな猫が独りで家にいるときに
- 外で激しい物音がした
- 外で聞いたことない声が聞こえた
といったことが起こるとそれは”未知の恐怖”でしかありません。
その体験がトラウマとなり、独りでいることへの大きな不安につながってしまい分離不安症を発症してしまうこともあります。
単純に甘やかし過ぎている
完全室内飼いで外の世界を何も知らず、何不自由なく暮らしてきた猫。
家の中では飼い主であるあなたが毎日可愛がったり遊んだりしてくれる。
そんな状況で育ってきた猫は
あなたを母猫のように思い、常に一緒にいるため”親離れができていない”状態
です。
ある種、”あなたに依存している”と言ってもいいかもしれません。
そのため、少しでもあなたの姿が見えなくなると途端に大きな不安に襲われてどうしようもなくなってしまい、分離不安症を発症してしまうようになります。
シニア猫になって不安になることが多くなった
年をとり高齢になってくると、いくら猫でも体の各機能が衰えてきます。
- 目が見えにくくなってきた
- 耳が聞こえにくくなってきた
- 鼻が利きにくくなってきた
となると、
周りに何があって今何が起こっているのか状況がハッキリわからなくなってきます。
そんな生活、不安でしかないですよね?
その不安が積み重なり大きなものへとなり、シニア猫になるにつれて分離不安症を発症しやすくなっていくと考えられます。
猫の分離不安症を治療していくにはどうすればいい?
猫の分離不安症を治療していくには飼い主さんのサポートが必要不可欠になります。
なぜなら、原因の多くは飼い主さん自身がつくってしまっているからです。
心の病気は治るまでに長い期間を要することが多いですが、根気よく頑張っていきましょう。
甘やかし過ぎず適度な心の距離をキープしよう
まずは、飼い主さん自身の接し方の見直しからです。
分離不安症になっている猫の多くは飼い主さんから”強すぎる愛情”を受けて育ってきています。
愛情を持って接するのは悪いことではありませんが、いつもべったりとかまい過ぎているような状況では問題があります。
甘やかし過ぎた結果、
あなたがいる時といない時の落差が激しくなるため、姿が見えなくなるとより大きな不安を与えることになりかねません。
何かを求めて鳴いているときには一度放っておいて、鳴き止んだら相手をしてあげるなど、普段からある程度の距離をとって過ごすよう意識しておくようにしましょう。
可愛くてかまいたくなる気持ちは十分に解るのニャ!
だけどここはグッと堪えるようにしてくれなのニャ!
少しずつ独りで留守番をすることに慣れさせていこう
分離不安症を治療するには
”独りでいる不安やストレスを感じないようにしていくこと”が大切
です。
そのためには留守番をして慣れてもらうのがいちばん良いと思います。
まずは猫の落ち着ける場所をつくろう
最初にあなたがいなくても不安やストレスを軽くできるように
猫が落ち着ける場所
をつくることから始めましょう。
お気に入りのベッドにお気に入りのおもちゃ、さらにあなたの匂いが付いているものがあると猫も身近に感じることができるので安心できます。
また、「猫にリラックス効果を与える音楽」というものもあります。
少しでも不安を和らげるために流してみるのも良いでしょう。
いきなり長い時間は逆効果!留守番は数分程度から始めよう
分離不安症の猫に留守番をさせる場合はホントに”数分程度”の短い時間から始めるようにしましょう。
また「普段家にいるときにはテレビなどをつけていることが多い」という場合には、つけっぱなしにして外出してみてもいいかもしれません。
いつもと変わらない状況にしておくことでどこか安心できる気持ちになれる可能性もあります。
そうして数分程度の短い時間をクリア出来たら次は10分程度、と徐々に時間を長くしていきましょう。
ただし、いきなり長い時間の留守番をさせるのは不安やストレスをより大きくさせてしまうだけで完全に逆効果になるから気をつけるのニャ!
留守番ができたらご褒美をあげることを忘れないように
外出から帰ったときには留守番をした猫にご褒美をあげるのを忘れないようにしましょう。
猫に何かを覚えてもらうには
「○○をすると良いことがある」
と思わせることがとても大事です。
ただし、帰ってきたときにかまい過ぎてしまうのはダメなのニャ!
いる時といない時の落差を大きくしてしまうと、いない時のストレスも比例して大きくなってしまうので気をつけるのニャ!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は猫の心の病気「分離不安症」について解説させていただきました。
今回の内容をまとめると
- 分離不安症とは愛着のある物や人がいないことで極度の不安を抱き、問題行動を起こすこと
- 分離不安症の症状には「攻撃型」と「自己犠牲型」の2パターンがある
- 分離不安症の原因には完全室内飼いの猫に対する飼い主の接し方が大きな原因となっていることが多い
- 分離不安症の治療には適度な距離を保ち、少しずつ独りに慣れさせることが有効
といったところでしょうか。
猫は単独生活を好む動物なので、もともとはあまりかかることのない病気です。
普段から少し意識しておくだけで予防できることもあるかもしれませんね。
それでは、この記事が少しでもあなたの参考になれば幸いです。